2021-03-30

今後の日経平均予想(3/30)

本日の相場概況


本日の日経平均の高値は寄り付き後の29470円と前日の終値を上回っており、配当落ちを即日埋めたことになる。

ただ、メガバンクを始めとする配当落ち銘柄は配当落ち分を埋めておらず、かねてより筆者が記していた『指数は配当落ちを即日埋めても、個別銘柄はやや難しい』の予想どおりの結果となった。


なお、東証一部の概況は以下のとおり。


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日経平均  29432.70 +48.18
TOPIX     1977.86 -15.48
出来高     13.4億株 
売買代金  2.72兆円 

・RSI (9) 日経平均 42.33
           TOPIX   48.39 
・RSI(14) 日経平均 54.91
          TOPIX   61.34

・騰落レシオ  126.69



日米市場の現況と今後の予想


(米国市場)


昨夜のダウ平均は、一時-200ドル近く下げたものの、その後押し目買いが入り、+98ドル高・33,171ドルで引けた。

ボリンジャーバンドでは、+1σタッチで反発し上値を試している。

ただ、S&P500は-0.09%安と前日比変わらずで引けており、上値の重さを感じる。




ダウについては、後述するナスダック総合指数が引き続き弱く推移していることから、今夜または明晩には再度+1σ、または+1σ割れを試しに来る可能性がある。

(ただ、昨日同様に下ヒゲで戻る可能性があると見ている半面、昨日の下ヒゲで需給が転換した可能性もある)


ナスダック総合指数については、下記チャートのとおり25日線と75日線にデッドクロスの兆しがあるため、目先はいったん上昇したとしても、下降する25日線に頭を抑えられるのではないかと見ている。


ただ、下値切り上げの動きが続いていることから、仮に下落したとしても、直近上昇の半値押しまたは全値押し(チャートに付記した2本のライン)では下げ止まり、次の反発では25日線を上抜くと予想している。

(半値押しであれば、昨日の安値付近に引いたサポートライン)



なお、ダウ平均については昨夜の段階でザラバ高値を上抜いたが誤差程度の値幅であることから、短期上昇トレンドは続いていると見ており、ナスダックの反発と機を合わせて反発に向かうと見ている。


(東京市場・日経平均)


経平均については、先物手口とABNアムロのオプション手口から見ていく。

先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 



注目のゴールドマンは6,000枚を超える買い越しにより、3/22以来の買い建玉1.5万枚となった。

なお、3/22の日経平均終値は29,174円であり、29,200円を買い水準としている?

Cスイスは-1.461枚を売り越し、僅かながら売りに傾いている。

買い筆頭のソシエテは5,000枚近くの利益確定売りとなっているものの、買い建玉は依然として8.5万枚を有しており、明日以降の手口に注目している。

なお、野村は8.500枚近くを買い戻しており、件の話題との関連か?


ABNアムロは、先物売り越し(昨日の買いの利益確定か?)。

オプションについては、昨日、「明日以降、コールショートをどうこなしていくのか注目される」と記したが、結果はコール29,500に買い乗せ、ショートコール29,750を買い転換してきており、昨日・本日での買い転換が想定される。




今後の予想 


冒頭に記したとおり、本日の配当落ちにいては、筆者想定の『指数は配当落ちを即日埋めても、個別銘柄はやや難しい』の予想どおりの結果となった。

ただ、想定していた以上に底堅く、配当落ちの3分の2程度を埋めている個別もも多く、引き続き、買いの手が多くの銘柄に及んでいるように見える。

日経平均・日足チャートでは、本日、25日線を回復しており、MACDもマイナス圏からゼロライン近くまで上昇しており、また勢いも強い。

5日線も急角度で上昇しており、本日は400円下方にあるが、仮に明日の日経平均が同値だとしても差は200円に縮まり、明後日には62円に縮まる。



TOPIXの日足チャートは、配当落ちに押されてやや弱いものの、絶対的には強いチャートを維持しており、5日線も本日の下ヒゲ付近とサポートとして機能していると思われる。


また、9983・ファーストリテについては本日、長めの陽線を引き、MACDも陽転しており、目先の関門である直近に空けた窓90,000円埋めが間近に迫っている。

今後、チャート上で強気に移行するためには日経平均30,200円を明確に超える必要があるが、足元の先物の動きから、目指すところは上方向であると感触を持っている。


日経平均・波動カウント


現時点においては想定の一つに過ぎないが、筆者の日経平均・波動カウントは以下をメインシナリオと見ている。



足元は、2月にもみ合った29,200円29,900円のレンジに入ってきているが、3/24の28,379円が押し目から1,000円幅での戻しであるため、反転攻勢に入った可能性が高いと見ている。

目先は再度29,200円のレンジ下限に至る可能性もあるが、29,000円を明確に割れない限り、3/24・28,379円安値が上昇トレンド中の押し目であったと見るのが妥当と考えている。

この考えに立った波動カウントでは、29,800円処を捕らえてきた場合には、目先31,100円~31,200円までの上値があると見ており、軽い調整を入れた後に32,000円を達成する可能性があると予想している。

なお、29,200円~29,900円レンジについては3度のもみ合いとなっていることから、今回、レンジ上放れが実現するとしたら、レンジ内の移動スピードは速いと見ている。

※19:30追記
市場の話題をさらっている米顧客の損失については事実関係の詳細が伝わっておらず、相当な額だろうということ以外、まったくわからない。

ただ、仮に買いポジが強制的に閉じられたとしたら、ジェイコムとは比較にならないが、それでも安値で買いポジを拾った筋がいると思われ、買い仕掛けに出るのでは? まだ強制的に閉じられていないとしたら、一巡後は、関係機関が損害を最小にとどめるために価値を高めるべく努力するのでは(?)と思うのだが…。

なお、一連の報道には決まり文句として "取引に関連するポジション処理や市場価格の変動などで損失額は増減する可能性がある " が付け加えられている。 

※21:00追記




上図は、8604・野村HDの日証金速報。昨日の新規信用買い買い3,275,000のうち、2,804,700が本日脱落? 新規売り92,700。仮に、明日、当該銘柄が上昇すれば買い残減少・売り残増加か? 

野村からのニュースリリースは当分出ないと思われ、取り組み妙味が高まる可能性がある。

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