相場概況
ダウ平均は-121ドル安(-0.39%安)と小幅だったものの、ナスダック総合指数が-2.7%の大幅安となったことから、東京市場においてもグロース株の売りが目立った。
もっとも、当ブログでは、日経平均については2月中旬から弱気の見方を強めており、本日の大幅下落についても、(きっかけが米雇用統計ではなく、ADPとなったが)想定内の大幅下落となった。
なお、東証一部の概況は以下のとおり。
ABNアムロは、先物買い越し、オプションは下値限定の手口となっている。
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日経平均 28930.11 -628.99
TOPIX 1884.74 -19.80
出来高 12.8億株
売買代金 2.76兆円
・RSI (9) 日経平均 33.79
TOPIX 36.87
・RSI(14) 日経平均 43.63
TOPIX 41.62
・騰落レシオ 106.64
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※依然として、RSIや騰落レシオからは下げ止まり感は見当たらない。
日米市場の現況と今後の予想
(米国市場)
昨夜のダウ平均は25日線で下げ止まったものの、大陰線と大陽線が交互に示現する中、直近高値以降は陰線の本数が多く、また、高値を切り下げており、買い方がやや劣勢となっているように見える。
60分足チャートでは、直近下落の61.8%戻しでの上値の重さが感じられ、昨夜は半値戻し水準を割り込んでいる。
このまま半値戻しを維持できない場合は、全値戻しから倍返しの下げとなる可能性があると見ている。
(東京市場・日経平均)
日経平均については、先物手口とABNアムロのオプション手口から見ていく。
先物・オプション手口集計・考察
注目のゴールドマンは-2,401枚売り越しと、引き続き利益確定売りを継続しており、買い建玉のピークは2/18・29,023枚買い越しと日経平均のピークとほぼ一致している。
(日々の売り越しと下落ペースも一致している)
Cスイスは-424枚の小幅売り越しながら、押し目買いは見られない。
また、買い筆頭のソシエテも--424枚の売り買い交錯となっているが、ラージ買い・ミニ売りを進めており、引き続き波乱の種は残っている。
なお、JPモルガンもリスク回避の売り越しとなっている。
ABNアムロは、先物買い越し、オプションは下値限定の手口となっている。
今後の予想 (引き続き売り警戒?)
冒頭に記したとおり、本日は-628円安・28,930円の大幅安となった。
ただ、下落自体は昨日の時間外に日経先物が28,700円台に乗せた際に "過度の楽観局面には警戒? " と記したとおり、ごく自然な流れと見ている。
日経先物・トレードポイント
前提として、昨日日中の29.300円前半~昨夜の日経先物29,760円高値をつけたことにより、29,200円~29,800円のレンジ上限までの往復が完了したと想定し、本日の29,200円割れにより、レンジ下限ブレイクの感触を高めた、
実践的には、本日の先物日中足は5分足~10分足で綺麗な5波動下落を描いており、午前11:00-13:00の29,000円のもみ合いは第4波であり、第5波の下落が来るだろうと想定した。
※本日、いつも使用しているチャート描画のツールが不調のためチャートの掲載がありません。ご容赦ください。
また、昨日の先物高値は29,760円となっており、相場が人為的に操作されているものである以上、前夜の先物高値から1,000円安・28,760円は十分にあり得ると見ていた。
(加えて、筆者の波動カウント「想定1」においても、2/26時点で28,660円を下値の節と見ており、価格妥当性があった=下値目途はその後修正しているが、価格の節目としては引き続き有効性があると見ている)
したがって、筆者は28,800円から下を買い、引け近くに決済した。
日経平均・波動カウント
筆者の本日の日経平均・波動カウントは以下のとおりである。
(波動番号を一般的な算用数字に変更しました)
上述のとおり、29,200円~29,800円のレンジを下方ブレイクしたと見ており、日経平均は次の波動に入ったと見ている。
(目先の戻りは先物夜間の29,150円高値付近と見ており、仮に再度29,200円に入りこんだ場合はレンジ継続から次の動きをさぐる展開となる)
目先は28,459円安値を目指す動きと見ているが、ここを割り込んだ場合は29,400円、29,300円と100円刻みに下方修正が必要となる。
目先の安値は未到達とする「想定1」においては、最大値で目先28,258円程度安が算出される。
なお、安値到達後も反発は限定的で、28,700円~28,900円程度と想定し、29,000円乗せは難しいと見ており、その後の最終到達価格は26,400円程度と予想している。
「想定2」の02/26・29,996円が一番底と見るケースでは28,000円割れで底打ちと見るが、現時点ではサブシナリオとなる。
蛇足となるが、先物取引は「資金管理」がすべてであり、オーバーポジションを避けるとともに、調整相場入りと見た場合には短期トレードに徹し、長持ちをしないことが肝要と見て実践している。
また、資金管理を厳密に行うことにより生まれる精神的な余裕は、他に代えがたい強い味方となる。
※20:20追記
本日公表された2月第4週・投資主体別売買動向では、予想していたとおり海外投資家が現物・先物合わせて7,000億円の売り越し、信託銀行(年金基金)は2,000億円を売り越し、今年の累計では1兆円の売り越しとなっている。
対して、個人信用が2,182億円を買い越している点も予想どおりの結果となっており、これまでの経験則では個人信用が売り越しに転じるまで相場は下げることが多く、底は深いか?
※20:30追記
ただ、11月以降の日経平均の急騰は、指数際度の高い日経平均御三家銘柄の吊り上げであり、本日の急落もその反動に過ぎず、指数に振らされているだけである。
また、今回の高値から2,000円近い下落にあっても、(お年寄りを始めとする)一般的な個人投資家の多くが所有するバリュー株は、これまでの株高の恩恵にあずかっていない分、下落も限定的であり、好ましい下げとであるとも言える。