5/14の最高値については、前日5/13に27,385円安値をつけていることから信用残増加が理解できるが、6/4については日経平均が足元と同様に29,000円での膠着にあることに加えて、空売り比率が連日40%を超えて推移している時期であり、信用取引参加者の楽観度合いは著しいと見ている。
また、毎週木曜に公表されている『投資主体別売買動向』における年金基金(信託銀行)の売買動向については、5月は3,375億円の買い越しとなっているものの、最新の6月第1週は-487億円の小幅売り越しとなっており、5月の買い越しは5/14安値が買いの契機となったと推測しており、ここから29,000円を超えて買い越してくるかは疑問と感じる。
したがって、日経平均の中期予想イメージとしては、引き続き足元は直近の大幅上昇に対する調整期間と見ており、下図のとおり、昨年3月から6月にかけての調整を約5ヶ月かけて行ったのと同様の調整に入っていると見ている。
なお、昨年10月以降の調整が三角保ち合いパターンであったのに対し、足元の2/16以降の調整は下向きのボックス型の調整となっており、1,500円~2,000円の値幅でのもみ合い構造と見ている。
この2/16以降のボックス型の調整部分を拡大すれば、下図の動きが想定され、おそらく今週にも達成される可能性のある29,300円~29,500円はボックス上限の価格に当たると見ている。
したがって、筆者の予想としては、仮に75日線・29,133円を超えることができたとしても陽転サインではなく、逆に目先、急落の可能性を孕んでいると見ている。
なお、筆者予想どおりレンジ上限から下向きに転換した場合にはレンジ下限と200日線が一致する26,900円付近までの下落が想定され、仮に同価格で下げ止まらなかった場合には26,500円付近までの下落が想定される。
その後、28,000円~28,400円付近まで戻りを試した後に、再度26,500円付近への二番底探しがあると予想している。
最終的な下値確認の日柄としては引き続き9月~11月頃を想定しており、可能性としては小さいものの、仮に二番底探しにて26,500円を割れた場合には24,100円~24,500円が次の下値目処になりやすいと見ており、先々週からの中期予想を維持している。
上図は9983・ファーストリテイリングの日足チャートとなるが、重大な局面を迎えている。 これまで下値の節目となってきた82,000円処と200日線割れを回避することができるかどうかの瀬戸際にある。
足元ではいったんの反発が見込めると思われるがね75日線が下放れとなっており、上値も厳しいところと見ている。
折しも、日銀が個別株を売却しているとの報道も入っており、直近の日経平均の底堅さとは対照的に弱含んている同社株には様々な憶測も上がりやすいだろう。
仮に、目先反発となっても、その後、25日線に頭を抑えられて200日線割れとなった場合には、綺麗な「三尊天井」形成となることから、日経平均への影響も大きいと予想している。