【本日の相場概況】
※RSIは高精度で天底を示唆
日経平均 29161.80 +213.07 TOPIX 1959.75 +5.73 出来高 8.5億株 売買代金 1.96兆円 ・RSI (9) 日経平均 68.94 TOPIX 57.68 ・RSI(14) 日経平均 64.94 TOPIX 56.86
・騰落レシオ 96.68
日経平均 29161.80 +213.07
TOPIX 1959.75 +5.73
出来高 8.5億株
売買代金 1.96兆円
・RSI (9) 日経平均 68.94
TOPIX 57.68
・RSI(14) 日経平均 64.94
TOPIX 56.86
・騰落レシオ 96.68
【日米市場の現況と今後の予想】
ダウ平均
週末のダウ平均は、+13ドル高とほぼ前日と変わらずであったが、日中足は下押しから戻って引けたため、ボリンジャーバンドでは基準線タッチでの下ヒゲローソク足となった。
また、MACDについてもゼロラインタッチから下ヒゲで返っており、大勢としては目先の下値を確認した可能性があると見ている。
今夜のダウ平均については、欧州市場の週末の大引けが時差の関係でダウのザラバ安値で引けていることから、ダウの戻りを好感した欧州市場の上昇により底堅く推移すると見ている。
ただ、明晩以降についてはFOMCの結果を見定める様子見になりやすく、いったん下押しとなる可能性があると見ている。
なお、米国市場の実勢をより反映するS&P500は、ダウ平均の停滞を他所に最高値更新となっている。
S&P500のRSI(9)は、先週末の段階で71.63%とやや高く(ダウは45.95%)、今週末には80%超え、来週初めには90%~100%に達することが見込まれるため、週末のMSQがいったんの転換点となる可能性がある。
ただ、(一昨日のダウ週間予想に記したように)、米国市場においてもPCR(プットコールレシオ)が高い位置にあり、下向きのポジションが溜まっていることから、FOMC次第では上下ともに変動リスクがあると見ている。
東京市場・日経平均
今夜のダウ平均については、欧州市場の週末の大引けが時差の関係でダウのザラバ安値で引けていることから、ダウの戻りを好感した欧州市場の上昇により底堅く推移すると見ている。
ただ、明晩以降についてはFOMCの結果を見定める様子見になりやすく、いったん下押しとなる可能性があると見ている。
なお、米国市場の実勢をより反映するS&P500は、ダウ平均の停滞を他所に最高値更新となっている。
先物・オプション手口集計・考察
(本日は前週末時点の残高報告を受け、先週末の建玉残の一部修正を行っています)
ゴールドマンは1,021枚買い越しながら、内訳ではTOPIX買い・225売りにより、建玉をTOPIX・225均等としたポジション調整の域を出ていないと見ている。
Cスイスは-588枚売り越しにより、若干ながら売り越し幅を広げている。
先週後半まで買い筆頭であったソシエテが、本日公表の残団報告において日々手口どおり買い建玉のほとんどをSQ決済に回したかどうかが注目されたが、結果は、日々集計より14,000枚多い残高報告となった。
ただ、約2万枚(筆者集計)の巨額をSQ決済に回しており、週末時点の残高は1.7万枚となり、本日も1,2852枚売り越しにより、買い建玉1.5万枚と利益確定売りが急となっている。(詳細後述)
野村は売り買い交錯により現状維持となっている。
ABNアムロは、先物売り買い交錯、オプションは足元の水準のプット買いとなっている。
(本日は前週末時点の残高報告を受け、先週末の建玉残の一部修正を行っています)
ゴールドマンは1,021枚買い越しながら、内訳ではTOPIX買い・225売りにより、建玉をTOPIX・225均等としたポジション調整の域を出ていないと見ている。
Cスイスは-588枚売り越しにより、若干ながら売り越し幅を広げている。
先週後半まで買い筆頭であったソシエテが、本日公表の残団報告において日々手口どおり買い建玉のほとんどをSQ決済に回したかどうかが注目されたが、結果は、日々集計より14,000枚多い残高報告となった。
ただ、約2万枚(筆者集計)の巨額をSQ決済に回しており、週末時点の残高は1.7万枚となり、本日も1,2852枚売り越しにより、買い建玉1.5万枚と利益確定売りが急となっている。(詳細後述)
野村は売り買い交錯により現状維持となっている。
ABNアムロは、先物売り買い交錯、オプションは足元の水準のプット買いとなっている。
日経平均の予想コメント
本日の日経平均は、先週末のMSQを無事に通過したことやG7が波乱なく閉幕した安心感から買いが入り、寄り後には週末比250円高まで買い進まれたものの、急ピッチな上昇に対する利益確定売りに押された。
ただ、先週末のSQ値29,040円での底堅さが確認された後は、押し目買い優勢となり、徐々に水準を切り上げ、213円高・29,161円での大引けとなった。
なお、本日の日経平均の上昇は、上海・香港・台湾などのアジア市場が本日休場であることから、その代替えとして買われたとの見方もあり、明日の前場で値を保つことができるかどうかに注目している。
日経平均・日足チャートでは、直近で上値を抑えられてきた75日線を上抜いてきた。
ただ、25日線は75日線の下方に位置しているなど買い転換には遠く、目先の上昇にとどまるとの見方に変わりはないが、上述したとおり、米国市場が週末のMSQが転機となるかどうかは微妙であり、足元は5/13安値からの反発が継続していると見るのが妥当である。
この見方が正しければ、5/13安値に至る急落始点である5/10終値・29,518円までは戻る可能性があると見ている。
したがって、今後の日経平均見通しについては、中期的には弱気ながら、目先は上値追いの可能性があると見ており、FOMCでの余程のサプライズがない限り、週末のMSQに向けて上伸すると見ており、日経平均について29,500円を試す可能性があると見ている。
ただ、TOPIXについては本日は5.73ポイント高と小幅な上昇にとどまっており、ローソク足も陰線となっていることから、米MSQ明けに引き続き日経平均が買われるためにはTOPIXの上昇が必要と見ており、明日以降、直近高値を超えてくることができるかも判断材料の一つとしている。
なお、"FOMCでの余程のサプライズがない限り" と上述したとおり、明日から開催される米FOMCや明後日のパウエルFRB議長会見、ドットチャートの公表などが焦点となるが、チャートが上向きであることや、先週のCPIや東京市場MSQを無事に通過したためか、FOMCについては妙な安心感が漂っているのが気になる。
なお、本日の注目点と見ていたソシエテの残高報告については、上述のとおり日々集計より14,000枚多い残高報告となっていたものの、約2万枚(筆者集計)の巨額をSQ決済に回しており、週末時点の残高は1.7万枚となった。
また、確定した残高によれば先週1週間で4万枚もの巨額を売り越しており、かなり本気で利益確定を進めている。
なお、ソシエテは、日経平均が昨年3月の暴落時には7万枚を保有し、一時は16万枚まで持ち高を増やしており、その後は10万枚~12万枚前後で推移し、足元の29,000円水準に上昇した2月上旬の11.6万枚買い越しから、この4ヶ月間で買い筆頭の座から下りたことは、日経平均が中期的な転機にあることを示唆していると見ている。
また、本日もソシエテは3,000枚近くを売り越しており、おそらく短期的にはさらに持ち高縮小に動いてくると思われ、相場の上昇に対しては警戒感を高めている
加えて、昨日追記した9983・ファーストリテイリングについては、筆者予想どおり25日線に向けて反発開始となった。
25日線まであと3.000円足らずとなっており、仮に25日線まで反発した場合の日経平均へのインパクトは130円程度となり(他の銘柄を含めて日経平均の上値余地は300円程度か?)、上値余地は限られてくるが、25日線を超えることができるか?
なお、本日公表のあった最新の裁定取引残高(6/10現在)が株数ベースで下表のとおり売り買い同数となった。
裁定取引残の株数ベースは、金額ベースが週1回であるのに対し日々公表のため、微細な動向の把握が可能となるが、6/10以前は長らく0.6倍の売り長で推移しており、6/10に売り建ての買い戻しが大きく入ったことを意味している。
6/10というのは、先週のSQ前日であり、つまり、SQを前にして裁定売りを解消したということになり、ざっくりとだが、売り長で株価上昇、買い長で株価下落の傾向があり、また、先物手口においても本日、アムロとソシエテが大口クロスを入れていることから、警戒すべき局面が意外に近い可能性もあり、楽観視されているFOMCについても一定の警戒が必要と見ている。
下図は日銀マネタリーベースの2018年以降の前年同月比の増減率となる。(日銀発表を元に前年同月比を筆者算出。なお、同指標は月次発表)
先月は28,000円割れとなる急落となっており、マネタリーベースの縮小と関連があるのではないか?と見ている。
今週の日銀会合においても、異次元の金融緩和については「現状維持」を決定するものと見ているが、ステルステーパリングは日銀ETF買い以外にも密かに行われている可能性があり、5月~6月はいったんの転機となった可能性があると見ている。
なお、ソシエテは、日経平均が昨年3月の暴落時には7万枚を保有し、一時は16万枚まで持ち高を増やしており、その後は10万枚~12万枚前後で推移し、足元の29,000円水準に上昇した2月上旬の11.6万枚買い越しから、この4ヶ月間で買い筆頭の座から下りたことは、日経平均が中期的な転機にあることを示唆していると見ている。