2021-06-18

今後の日経平均予想(6/18)


【本日の相場概況】

   ※RSIは高精度で天底を示唆

  日経平均  28964.08 -54.25
  TOPIX     1946.56 -17.01
  出来高     15.1億株 
  売買代金  3.53兆円 
  
・RSI (9) 日経平均 47.77
           TOPIX    38.40  
・RSI(14) 日経平均 53.02
          TOPIX    54.41

・騰落レシオ   107.79


※売買代金3.5兆円の大商いとなっており、米MSQを前に海外勢が利益確定売りを行った?



【日米市場の現況と今後の予想


 ダウ平均


昨夜のダウ平均は-210ドル安・33,823ドルの4日続落となった。

昨日、「目先的には、もう一段の下落でいったん反転のタイミングとなっている一方、-2σ・33,811ドルまで押した場合には、バンドウォークに入りやすいい点は注意が必要」と記した。

昨日の終値は-2σタッチではあるが、長めの下ヒゲのローソク足となっていることから、下優位の展開が続くことが予想されるものの、超目先はいったんの反発となっても良い環境となっている。


ただ、これまでも記しているように、主要3指数の中で、ダウが極端に弱い状態が続いているため、今晩の米国MSQにおいてはリスク回避の面からダウ先物売り-ナスダック・S&P500売りのポジションとなっている可能性がある。

この推測どおりであるなら、売り方はMSQ通過後も利益を伸ばすためにさらに売りを積み、値頃感から入っているであろう個人の買いがロスカット水準に至るまで売り続けることが想定される。

なお、ダウ日足の移動平均は、25日線を明瞭に割り込み、足元では75日線タッチとなっている。

仮に、75日線を割れた場合は33,200ドル、32,117ドルの節目程度の調整が予想される。

なお、昨夜終値でのRSI(9)が3.25%、RSI(14)が26.01%と短期的な売られすぎ水準に達していることから、目先はいつ反発となってもおかしくないが、MSQ通過後のナスダック・S&P500が反動安に見舞われた場合、ダウが素直に買われると見るのも危ういと思われる。


 S&P500


5日線と25日線に挟まれており、MACDは既に下降を始めており、ゼロラインを割り込んできた場合、下落幅が大きくなる可能性があると見ている。





 ナスダック総合指数

ナスダック総合指数についてはトリプルトップ形成懸念が生じている。




(まとめ)

これらのとおり、米国主要3指数については目先、良い印象が乏しいというのが素直な感想である。




東京市場・日経平均


先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 


 ゴールドマンは1.768枚を買い越しながら、基本的には両建てとなっており、225売りに対し、TOPIXをやや優位としている。(投資金額としては中立か?)

Cスイスは-1,344を売り買い越し、売り建玉を伸ばしている。

数週間前までは買い筆頭であったソシエテは、引き続き利益確定売りとなっており、建玉は7,000枚台まで縮小となった。

野村は1,731枚を買い戻している。


ABNアムロは、先物売り越しながら、オプションはコール29500に大口の買いを入れている。

ただ、この買いはショートコール29250に対するヘッジ買いであり、総合的には売り買い交錯の様子見またはもみ合い想定か?





日経平均の予想コメント 


本日の日経平均は、昨夜のダウ平均が+210ドル安と東京時間のダウ先物を下回る安値となったが、時間外の日経平均はナスダックの上昇に連られての上昇となって東京市場に返ってきた。


東京時間の日経平均は朝高後に売られ、29,000円のもみ合いを挟み、大引けは-54円安・28,964円と29,000円を割り込んでの大引けとなったことは割高感を感じる向きが多かったことを示している。

(昨晩の先物ナイトの強さは、今晩の米MSQに向けてS&P500を下げたくない思惑から買い支えたものと見ており、今晩の米国市場の寄り付きにてSQ値が算出された以降は、S&P500・ナスダックとともに日経平均は反落しやすいと見ている)


なお、昨日、注目点と記した「先物が開けた29,200円~29,320円の窓を埋めてくるかどうか」については、寄り付きにて29,170円まで上げたものの、その後は売り崩しとなり急速に値を縮め、窓埋めには至らなかった。



また、目先動向の見通しに適しており、足元で機能している120分足については、筆者予想のとおり、昨夜は75MAに頭を抑えられ、今朝は下降する25MAに頭を抑えられ、足元の時間帯は200MAを下回る展開となっている。


ただ、200MAは上向きを維持しているため、いったんは持ちこたえて25MAが降下して来た時にどちらかに動くと見ている。(大勢としては下向きか?)


日経平均・日足チャートでは、5日線-25日線のレンジ内の値動きとなっているが、筆者の米国市場予想どおりに進むならば、日経平均は目先、25日線割れからは急速に値を消す展開に移行すると見る一方で、切り返しとなった際の反発も急と予想している。

これは、かねて記している米国MSQ通過後の需給の歪みを狙った値幅取りが起因すると考えており、東京市場においては、かなり積まれている先物クロスが急落・急騰の動きを助長すると見ているからである。(ある程度は日々精算さていると見ているが…)


なお、筆者想定どおり下降に転じた場合の下値目処については、1,000円幅で動く可能性が高く、5/28に空けた窓埋め28,549円(現実的には直近高値29,480円から1,000円を減じた28,480円)、5/27安値・28,360円が想定されることから、28,500円付近が有力と見ている。


仮に、28,500円前後で下げ止まらなかった場合には、5/27安値・28,360円、5/13安値から直近上昇幅に対する61.8%押し・28,200円が次の下値目処になると予想しており、以降は順に28,000円、27,400円~27,600円と予想している。

また、本日の日経平均・日足ローソク足は値幅の小さなコマ陰線となっている反面、東証一部・売買代金が3.5兆円の大商いとなっている点が気になっている。

特にメガバンクを始めとするTOPIX銘柄が大きく値下がりしており、米MSQを前に海外勢が利益確定売りを行った可能性があり、来週への懸念材料と感じる。

また、売買代金第一位のエーザイの日足が「宵の明星」を想起させる微妙なローソク足となっており、米国市場が筆者予想どおりに動くとしたら、日経平均へのマイナスインパクトが大きく生じる可能性がある。

なお、日柄としては今月末を想定しているが、ダウ平均が筆者想定の下値目処・33,200ドル付近まで下落後に切り返した場合には、反動高として25日線・34,347ドル~35,000ドル超えの新高値更新のテクニカルリバウンドが想定される。

仮に、想定どおりリバウンドが生じた場合において、今回のレジスタンスライン29,480円を超えた場合には、日経平均は終値ベースの最高値・30,467円を達成するボラティリティの高い展開となる可能性も一考と見ている。

ただし、仮に日経平均が3万円を超えたとしても、持続的な上昇を示唆する上昇ではないと思われることは、週間予想に記しているとおりである。

※21:30追記
現時刻のダウ先物は-324ドル安・33,500ドルとかなり下げており、やはりMSQはダウ先物売り(S&P500・ナスダック買い)が優勢だった可能性がある。

足元では、S&P500・ナスダック先物についてもダウと同程度の下落となっており、この状態で取引開始となった場合、買い方にとっては波乱のSQとなり、米国市場は、しばし売り方ペースで進む可能性があるかもしれない。

ダウのRSI(9)は3.25%と明らかな売られ過ぎにあるが、S&P500の同指数は45.03%と中立よりやや下で終点は近いと見られるが、ナスダックの同指数は80.13%と買われ過ぎ圏にあり、米主要3指数間でどう折り合いをつけていくかが来週の焦点になると思われる。

通常であれば、最もシェアが高いと思われるS&P500が主導するだろうが、ナスダックとの落差が大きい点から、短期的には新たな空売り・プット買いを生みやすいようにも感じる。

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