2021-09-14

今後の日経平均予想(9/14)


【本日の相場概況】

   ※RSIは高精度で天底を示唆

  日経平均  30670.10 +222.73
  TOPIX     2118.87 +21.16
  出来高     13.3億株 
  売買代金  3.34兆円 

  
・RSI (9) 日経平均 93.25
           TOPIX    91.23
・RSI(14) 日経平均 92.15
          TOPIX    90.46 

・騰落レシオ   149.08




【日米市場の現況と今後の予想


 ダウ平均


週初・月曜のダウ平均は261ドル高と金曜の-271ドル安に対する「鯨幕」的な反発となった。

75日移動平均割れやMACD・ストキャスティックスの売られ過ぎ圏到達により、MAVCD・ストキャスティックスともに反発の兆しとなっており、直近の75日線割れと同様の「陰線+陽線」の組み合わせとなっている。

ただ、前2回が前日の陰線を上回る「かぶせ線」となっているのに対し、昨夜の陽線は前日の陰線を越えておらず、再度の下押しとなってもおかしくない。



ダウ平均・ボリンジャーバンドにおいても-2σを明確に上抜くことができておらず、目先は-2σ割れを再度試す動きになりやすいと見ている。


ただ、目先的には-2σのバンドウォークに発展する可能性は低く、いったん-1σまたは基準線まで戻した後に、-2σのバンドウォークに向かうかどうか?と予想している。


一方、S&P500については、ストキャスティックスについては売られ過ぎ圏に達しているものの、MACDはのゼロライン割れはもう一段の低下余地を明確残していると見ている。





 ナスダック総合指数

ナスダック総合指数については、米主要3指数のうちで最も強いチャートとなっているが、25日線を割れていない点にやや調整不足を感じる。

ただ、ストキャスティックスについては売られ過ぎ圏入りしており、MACDはゼロラインで下げ渋っていることから、目先、ゼロライン割れを試すかどうかが焦点となる。


なお、目先、MACDがゼロライン割れを試すことなく上昇したとしても、ストキャスティックスが深押しとなっているため、2番底に向かう可能性が高いと予想しており、ナスダックの下落にダウ平均や上海、日経平均が連れ安となる可能性があると見ている。



東京市場・日経平均


先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 



 ・ゴールドマン

1,500枚余の売り越しと、まずまずの売りとなっている。建玉は約2,000枚売り越しと、引き続き中立の範囲内となっており、今後、さらに売り越し幅を広げていくか注目している。


・Cスイス

小口売り越しとなっているが、直近で大幅買い戻してなっているためのポジション調整と見られる。引き続き基調としては売り越し


・ソシエテ
小口買戻しとなっているが、建玉はやや売り越しながら中立の範囲内。

・バークレイズ
2,000枚の大口買いにより買い建玉を拡大している。

・野村
昨日の5,072枚買い戻しに次ぐ、3,800枚の超大口買戻しとなっており、指数の堅調さを演出役となっている。

 
上記以外の先物参加者は次のとおり。


バークレイズに次ぐ買い筆頭に返り咲いたJPモルガンは小幅買い越し、一方、昨日、6,000枚を超える超大口売りを繰り出したパリバは本日も7,000枚を超える売り越しとなっており、確信的な売りに見える。バリパの売り建玉は2.5万枚。


・ABNアムロ(オプション)

足元のコール売りながら、プット売りと、やや楽観的?




日経平均の予想コメント 


本日の日経平均は昨夜のダウ平均は大幅上昇となったが、ナスダック総合指数が小幅安にとどまったことから、朝から小幅高でのもみ合いの鈍い動きとなった。

ただ、その後、売り込む向きが見えなかったことから、9:30過ぎに先物にまとまった買いが入り、11:09に2月ザラバ高値・30,714円を上回る30,795円の年初来高値まで一気に買い進まれた。

年初来高値示現後は、利益確定売りにより急速に値を縮め、前引けは30,562円と高値から約200円安となった。

後場は前場の急落後の水準30,550円~30,650円での膠着が続いたものの、引け近くに先物への買いが継続し、終値は222円高・30,670円と本日のもみ合いレンジ上限での大引けとなった。

今後の見通しとしては、今週については目先弱含みの流れが優勢になると見ているが、昨日記したとおり、直近の上昇幅の大きさや海外先物勢の動き次第で2通りの動きが想定され、いずれになるか現時点で見通すことは難しい。

左図は、今週日曜に更新した「今後の日経平均予想イメージ」を現時点での見通しに合わせて一部修正したものとなる。

一つは、目先の下落が本日の安値30,500円程度でいったん終了し、再度、週末に向けて年初来高値に向けて二番天井をつけにくる動きである。

他方、本日の年初来ザラバ高値更新による達成感から上値追い意識が薄れ、目先、前日の終値安値30,450円~終値30,650円水準でもみ合いながら短期調整入りに向かう2通りが想定される。

日経平均・日足チャートでは、MACD・ストキャスティクスの過熱感は言うに及びず、騰落レシオも150%に近づいており、危険水域に達している。

これらのオシレーター系指標は天井圏での張り付きが起きやすいため、まだまだ上値追いに向かうとの考え方もできるが、筆者が日々集計・考察している先物手口からも、売り方の買い戻しが上昇の源流となっており、危うい動きに見える。


また、25日線が75日線を下から突き抜けるゴールデンクロスが実現しつつあるが、このようなどこから見ても上に向かうと見える局面に陥穽が隠されていることが多い。

本日の現物市場の売買代金は前々日まで続いた3兆円超が前日で途切れたものの、本日再度3兆円超の大商いとなった。日中足はヨコヨコ→上、ヨコヨコ→上の繰り返しとなっており、上への動きが作為的に思える点も気になる。

直近の上昇が先物買い戻しに加え、現物買いにも支えられていたことを考慮すれば、ヨコヨコで利益確定売りを行っていたためとも思え、この売りが本日の大商いの源泉であった可能性がある。

したがって、目先、下降転換にならずとも、上述の後者の寄りの動きが想定され、上値追いはやや厳しい?と見ている。

なお、上記想定のいずれとなっても、週内(金曜・日中取引まで)に限っては上昇トレンドの大転換は起きにくいと見ている。

値幅を伴う上下動は人為的な仕掛けであり、これら仕掛けが起きるとすれば、やはり来週の東京市場休場に伴うものである可能性が高いと予想しているからである。

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