2021-09-16

今後の日経平均予想(9/16)


【本日の相場概況】

   ※RSIは高精度で天底を示唆

  日経平均 30323.34 -188.37
  TOPIX    2090.16 -6.23
  出来高    12.6億株
  売買代金 3.46兆円 

  
・RSI (9) 日経平均 76.74
           TOPIX    73.13  
・RSI(14) 日経平均 86.03
          TOPIX    82.52

・騰落レシオ   134.04




【日米市場の現況と今後の予想


 ダウ平均


昨日の記事にて「(ダウ平均は)MACD・ストキャスティックスともに売られ過ぎ圏にあるものの、(中略)今夜以降、上昇に結びつくきっかけを得ることができるかが焦点」「S&P500については(中略)反発は近い」と記したとおり、ダウ平均は236ドル(0.68%)高、S&P500は0.85%高の大幅高となった。


ただ、ダウ平均の昨日の日足は陽線引けとなったものの、前日の陰線を上抜けておらず、引き続き懸念が残る形状となっている。

ボリンジャーバンドでは、-2σ割れを回避したものの、-1σに頭を抑えられた状況が6営業日継続しており、今夜のダウ平均が-1σを上抜けてくるかが、目先の焦点と見ている。


なお、昨晩の上昇は、週末メジャーSQを控えた売り方が、SQ前に一部手仕舞いを行ったための反発と見ており、依然として-2σのバンドウォークに発展する可能性を残していると見ている。



 ナスダック総合指数


昨夜のナスダックは、3度目の25日線タッチから下ヒゲ陽線での反発となり、調整不足感はやや和らいでいる。

ただ、ダウ平均同様に前日の陰線を上回ることができずに終えており、前日の陰線・前々日の陰線とクリアすべき課題が多く、引き続き懸念を引きずったSQ週となっている


なお、ダウ平均にも共通することであるが、MACDもゼロラインでのもみ合いとなっており、現状ではシグナル線に頭を抑えられているため、すんなり反発に向かうことは難しいかもしれないと見ている。




東京市場・日経平均


先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 


・ゴールドマン

-3,367枚売り越しと3営業日連続での大口売り越しとなった。売り建玉は-8,400枚程度と徐々に上積みを図っている。


・Cスイス
差し引き51枚買い越しと買戻し一巡感がある。売り建玉1万枚。


・ソシエテ
-2,582枚売り越しと連日の大口売り越しとなった。GS同様に徐々に売り建玉の拡大を図っている。引き続き、明日以降の手口に注目。

・バークレイズ
4,101枚の超大口買い越しと、引き続き確信に満ちた買いなっている。

・野村
4,860枚の大口買い越しと、4日連続の大口買いにより、今週だけで約1.5万枚の買戻しとなっており、指数の堅調さを演出役となっている。


上記以外の先物参加者は次のとおり。

バークレイズに次ぐ買い筆頭のJPモルガンは1,693枚の買い越しとなったが、前日の-1,037枚の売り越しに対する利益確定の反対売買、一方、直近で大きく売り越したパリバは本日は-345枚の小幅売り越し。その他の外資系は、濃淡はあるものの、本日の日経平均の下落に対して押し目買いが目立っている。


日経平均の予想コメント 

本日の日経平均は、朝高後の下押しで筆者予想の週内レンジ30,450円~30,650円の中間地点である30,550円でのもみ合いとなったものの、午前10時過ぎに大口の売りが先物に持ち込まれたことで、日経平均は29,308円安値まで急落となった。

ただ、その後は売り方の買い戻しや出遅れ組の買いによってジリジリと戻りを試す動きとなったが、昼休み中に再度、先物にまとまった売りが出たことにより、午前の安値を割り込む急落となった。

大引けは-188円安・30,323円と、筆者の想定レンジ下限30,450円を約100円余割り込んで引けた。

本日の急落の主因は上海株の下落にあるが、東京市場単体なおいても、寄り付き直後から下げており、来週の東京市場休場リスクを回避する利益確定売りが早めに出てきたと想定される。

日経平均・日足チャートでは、5日線・30468円が筆者想定レンジ下限まで上昇してきたが、方向感としてはやや垂れ下がり気味となっており、MACD・ストキャスティックスともに陰転初動の兆しが現れている。

ただ、目先的には米国市場のメジャーSQが明晩に近づいており、昨夜のダウ平均+236ドル高にて、目先的なポジション調整は完了していると見られることから、買い方・売り方ともに大きく動いてくる可能性は小さいと見ている。

したがって、日経平均についても、引き続き週内はもみ合いの動きが予想され、顕著な動きは来週以降となろう。

先物手口においても、日経平均は久しぶりの200円幅での下落となったものの、買い方・バークレイズ、売り方・野村のTOPIX大口先物買いによりTOPIX指数は日経平均の半分ほどしか下げておらず、下値堅く推移したと言える。

なお、本日の日経平均は5日線を割り込んでいるが、25日線が急角度で上昇中のため、買い圧力も相応にあると見られ、ザラバでは下げにくく、仕掛け的な動きによる変動がメインになると見ている。

その意味でも、明日の日経平均は相見との価格帯でのもみ合いとなり、今週末の米メジャーSQや来週の東京市場休場が。目先の日経平均の動向を大きく左右すると見ている。

筆者の見通しとしては、左図が今週日曜にアップし、一部修正を施した「日経平均予想イメージ(部分)」となっているが、
本日前後が目先的な分水嶺になると見ており、米国市場動向次第で、いったん反発となるか、続落となるかの分岐点と見ている。

現時点の感触としては(東京休場でのギャップダウンはあるかもしれないが)、目先の反発はあったとしても限定的か、または一時的なものにとどまり、比較的緩やかな下落トレンドを形成する後者の流れをメインシナリオと予想している。

なお、明晩は米メジャーSQとなる。一般的には、SQを安値通過で出尽くしの反転となるケースが多いものの、今回の米国市場の下落は金融緩和の縮小がテーマになっていると思われ、米国市場はSQ通過後も、もうしばらく軟調な展開が続くと見ており、日経平均も米国市場の流れに従うものと予想している。


※9/17追記
ABNアムロのオプション手口の掲載失念しました。


前日のプット30000の大口買いについては、約4分の1を買い戻し。足元の価格帯のコールショートが目だっものの、同水準のプットショートを入れており、やや強気の手口か?

スポンサーリンク