2021-09-29

今後の日経平均予想(9/29)


【本日の相場概況】

   ※RSIは高精度で天底を示唆

  日経平均  29544.29 -639.67
  TOPIX    2038.29 -43.48
  出来高    16.0億株 
  売買代金 3.85兆円 

  
・RSI (9) 日経平均 29.14
           TOPIX    29.34  
・RSI(14) 日経平均 45.10
          TOPIX    45.52

・騰落レシオ   132.85




【日米市場の現況と今後の予想


 ダウ平均


昨夜のダウ平均は-569ドル安・34,299ドルの大幅安となった。

やはり、先週より記していた「先々週にもみ合ったレンジ上限で頭を抑えられ」ていたことから、上値を伸ばすことができず、利益確定売りに拍車がかかったと見ている。

また、昨日も「もみ合いまたは弱含みになりやすい」と記したMACDのゼロラインに到達、ストキャスティックスは75%超の買われ過ぎ圏入りしていたことも、大幅安となったテクニカル要因と思われる。

なお、ボリンジャーバンドでは、-1σを割れてきており、バンド自体も下方向への傾斜が強まる可能性があり、再度-2σに向かう可能性があると見ている。



昨夜の大幅安により、目先的には自律反発が期待される局面となっているが、自律反発も値幅・日柄ともに限定的と見ており、再度下値試しに入る可能性があると見ている。

なお、ダウ平均の下値目処としては、2週間~3週間程度で、9/20安値・33,500ドル付近が意識されると予想される。




 ナスダック総合指数


昨日のナスダック総合指数は75日線をギャップダウンで下抜き、丸坊主の長い陰線で引けている。

75日線と200日線の中間よりやや下あたりで下げ止まると見ているが、200日線到達も想定すべきか?






東京市場・日経平均


先物・オプション手口集計・考察

  データの集計方法の詳細 → こちら
  先物・オプション手口集計(先行更新) → こちら 


・ゴールドマン

4,951枚の大口買い売り越しにより、直近の売り建玉の利益確定に動いており、戻り局面でどう動いてくるか注目している。


・Cスイス

459枚の小口買い越しにより、建玉の中立を維持している。

・ソシエテ
-3,757枚の大口売り越しながら、建玉は-7,000枚程度の売り越しと本気度は不明。

・バークレイズ
-8,097枚巨額売り越しと、予想どおりの利益確定売り(リスク回避売り)となっており、明日以降の手口が注目される。

・野村
10,497枚と弩級の買戻しとなっており、買戻し基調は継続か?


上記以外の主な外資系先物参加者は次のとおり。

バークレイズに次ぐ買い筆頭のJPモルガンは-220枚売り越しと、本日の大幅安に対しては様子見となっており、売り急ぐ動きは見られない。その他の主体については売り越しが目立っている。特ビーオブエー証券が-7,000枚の超大口売り越しとなっている。


・ABNアムロのオプション手口

売り買い交錯による様子見姿勢か?



日経平均の予想コメント 

本日の日経平均は、ダウ平均の569ドルの急落を受けて大幅ギャップダウンで始まり、その後も安値もみ合いの一日となった。

先物手口考察にて日々記していたとおり、バークレイズによる先物買いの巻き戻し(利益確定売り)が日経平均を大きく押し下げたようだ。

また、昨日追記したとおり、先週金曜の日経平均600円高の急騰により、裁定売り残(株数ベース)がほぼゼロに近い値まで減少しており、買いの回転が効きにくくなっていたことも急落の素地を作ったと言える。

日経平均・日足チャートでは、29,400円に位置する上向きの25日線にサポートされる形で下げ止まっているものの、MACD・ストキャスティックスが再度下方向に動き始めている。


ただ、MACDはゼロライン、ストキャスティックスは直近上昇幅の23.6%で下げ止まっており、いったん反発する可能性もあると思われる。

また、左図のとおり、価格的にも本日の下落により、直近上昇幅の38.2%押しを達成していることから、目先は本日の下落に対する自律反発となる可能性がある。

(可能性としては、38.2%押し達成によりスピード調整完了の可能性もあるが、米国市場の脆さを見る限り、二番底を確かめる可能性が高いと見ているが…)

なお、テクニカル的にも、目先反発が本日空けたギャップを埋める形状にならない限りは25日線の上向き維持は困難と見ている。

仮に、25日線割れとなった場合の下値目途としては、上述の直近上昇幅の50%押し・28,870円のほか75日線・200日線が位置する28,600円が次の下値目処と推測されるが、後述するとように先物勢の出方次第では、手前の29,000 円~29,500円(本日の安値29,329円も?)で下げ止まる(下げ止まった)可能性もあり得ると見ている。

メインシナリオとしては、(繰り返しとなるが)目先、自律反発を挟んでジグザグ波を描きながら10月中旬のボトムに向けて下落していくと見ているが、下値目処についてはバークレイズの先物の利益確定売りや他の主体による売りがどこまで続くかにかかっており、米国市場動向や本邦の政治日程なども絡んでおり、現時点での正確な予測は難しい。

なお、ダウ平均が筆者想定の75日線と200日線の中間よりやや下あたりで下げ止まるならば、海外勢の先物売りも強くはならず、日経平均は29,000円~29,500円(本日の29,327円も有力候補)が下値レンジとなり、ダウ平均200日線到達となれば海外勢の先物売りが継続し、日経平均は28,000円~28,600円のレンジに移行すると想定している。

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