2022-12-11

12月後半のダウ平均及び日経平均予想(12/11)



※ かねて記していた事由により、本年より8月より完全随時更新(不定期更新)とさせていただいています。更新予定は概ね1~3か月に数回程度になると思います。


また、随時更新のため、筆者相場予想の変更をタイムリーにお伝えできないことがあります。ご了承願います。


                                        




まずは先週の相場雑感。

先週水曜の記事にて、月曜・火曜のダウ平均の急落は今週末の米SQの下振れを示唆するものであるかもしれないと記したとおり、金曜のダウ平均は水・木の反発に対する倍返しの下落となり、SQ下振れ懸念が強まっていると感じる。



・先物手口及び残高考察


 ◎先物・オプションデータの集計方法の詳細 → こちら


先週・12/5~12/9の週間先物手口の集計(速報値)は下表のとおりとなる。

--なお、SQ週の先物手口については、SQにかかる特殊事情により月曜に公表される残高報告と日々集計の差引残が異なる場合があるため、参考程度にとどめていただきたい--


ゴールドマンが週間で20,000枚買いと大口での買い越しとなっており、日別では金曜の6,000枚買い越しが買い長に大きく寄与している。


また、売り越し組の野村は、先週の下落局面で買い戻しに転じているものの、売り越し筆頭のみずほは売り越し幅拡大となっている。










・オプション手口

1月限の公表初日のため、手口のみの掲載となります。




12月後半のダウ平均及び日経平均予想

冒頭に記したとおり、月曜・火曜のダウ平均の急落により、11/3から続いていた日足・上昇トレンドラインを下抜けており、短期上昇トレンドはいったん途切れた可能性がある

(ダウ平均・週足においても、11月第1週から継続していたトレンドラインを割り込む長めの陰線となっている点も弱気サインと見て取ることができる)

ただ、この調整がSQに向けての下振れにとどまるか、本格的な調整局面入りとなるかは、今後の展開を見ていく必要がある。


なお、日足チャートでは、金曜の下落により25日線を下抜いているものの、25日線は上向きを維持しているため、下方抵抗力は残していると見ている。

また、日足ストキャスティックスは売られ過ぎ圏の入口にあり、目先、もう一段の下押しとなれば反発機運が生まれやすいが、上げたところに位置している25日線が上値抵抗線として機能する可能性がある。


また、ダウ平均・週足ストキャスティックスは、DC(デッドクロス)を生じているため、リバウンドが生じたとしても値幅・日柄ともに限定的となりやすい点は注意が必要と思われる。

これらのことから、今週のダウ平均については、週初は小動きとなり、週央からSQに向けて下押し、SQは33,000ドル通過となるのではないかと見ており、SQが安値過後となれば、SQ通過後は、SQを押し下げるために投下した空売り玉の買い戻しにより比較的大きな反発が生じる可能性があるが、買い戻し一巡後は年末特有の動きが生じやすい点、及び下落に勢いがある場合は売りを引きずる可能性がある点に警戒が必要と見ている。

(年末は利益確定売りに加え、節税売りが出やすく、機関投資家も新たなポジションを取ることはせず積極的な売買を控える時期でるため、節税売りや利益確定売りの流れに沿った短期筋の需給に振られる傾向がある


これらのことから、今週のダウ平均は週末安になりやすく、予想レンジは33,000ドル~33,600ドル程度見ている。

ただ、翌週には、いったん33,800ドル~34,000ドル程度への反発の可能性がある一方、上述の理由にて一段二段の下落に結びつく可能性があると予想している。


日経平均ついては、ダウ平均が下落する局面では円安に向かいやすいため、日経平均の下落幅は限られる可能性がある一方、ダウ平均の反発局面では円高に振れるため、日経平均は上げ幅も限られ、総じてボラティリティは低めになると見ている。


なお、日経平均のレンジとしては、ドル建て日経平均の25日線が上昇中であるため、短期的には同25日線が下値目途、サポートとして意識され、上値は同200日線がレジスタンスとして意識されると見ている。


したがって、目先的な下値目処はドル建てで200ドル(円建てでは、為替レートにより27,200円~27,500円)と想定しており、上値目処は204ドル(円建てでは27,900円~28,200円)となるが、上値目途到達後は再度の下振れと予想している。

なお、ダウ平均の11/3・34,595ドルから足元の33,476ドルまでの1,000ドル強の下落が、SQに向けての下振れにとどまるか、本格的な調整局面入りとなるかの断定は時期尚早である。

ただし、ダウの10/13・28,660ドル安値から8月高値を上抜く12/1の高値・34,595ドルまで続いた約3ヶ月・6,000ドルの大幅上昇に対して、S&P500やナスダック総合指数が8月高値を奪回していないことを考慮すれば、(新年すぐさま動きが出るかはわからないが)新年相場は利益確定売りから入ると考えるのが妥当ではないか?と予想している。


                           

 

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※追記12/16(金)18:14


今週のダウ平均については、週央を境に週末・SQに向けて下押しと予想していたとおり、水曜-142ドル安、昨夜・木曜-764ドル安と、筆者想定どおり下値を試しに来ている。

また、昨夜のザラバ安値は33,016ドルと、筆者予想の下値目処33,000ドルを達成した。

言うまでもなく、この動きは今晩のMSQに向けた売り仕掛けと見ている。

したがって、ここからはSQ通過を以て、いったんの買い戻し(自律反発)に入る展開がメインシナリオと見ている。

ただ、昨夜の大幅下落により、今週の上値については、筆者想定の33,600ドルを上回る34,000ドル高値に達していることから、戻り待ちの売りが出やすいところである。

加えて、売り方による売り乗せ環境になりやすく、戻りはあっても限定的となる可能性があり、むしろ米主要3指数の日足ストキャスティックスの動きからは一段・二段安に発展する可能性があると見ている。

(ダウについては、いったんは33,000ドルで持ちこたえると見ているが、ここを下抜けた場合には200日線・32,500ドル、または75日線・32,000ドル付近到達が短期的な下値目途と見込んでいる)

現時点では複数シナリオの一つに過ぎないが、日米の週足が陰転に近づいていることから、短期下落トレンドから少し長い目で見た中期下落トレンドへと徐々に移行していく途上に思える。

                           


※追記12/17(土)17:34


昨夜のダウ平均は、寄り前こそ先物が32,850ドルのもみ合いとなっていたが、寄り付き直前に300ドル跳ね上がった33,166ドルで寄り付いた後、500ドルの急落となり32,655ドル安値を叩いた後、半値戻りの32,920ドルでの大引けとなった。

どうやら、SQを33,000ドル超で通過させたい思惑の買いにより吊り上げられた後、反対売買により下落、その後、3営業日で1,100ドル超の下落から買い戻しが入って引けたものと見ている。

なお、昨夜のダウ平均の大幅下落及び前日の700ドル超の長大陰線での下落により、11/10に空けたギャップアップの窓埋めとなっており、教科書どおりのアイランドリバーサルではないものの、11/10以降の33,240ドルから上の高値もみ合い部分がラウンドトップとして取り残されており、3ヶ月に渡って続いた約6,000ドルの上昇終焉の可能性が高まっている。
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